Rosa バラ科 落葉、半落葉、常緑の低木
バラはとても人気があり知らない人はいないと思いますが、鉢物、花壇、緑化事業、切花、装飾などなど、またバラをモチーフにした絵や装飾品、香水、ポプリ、ジャムなどいろいろな方面で活躍しています。バラの原種は主に北半球の温帯や亜寒帯に100種類くらいが分布しており、日本にもノイバラやテリハノイバラ、ハマナスなどがあります。実際に現代バラの原種としては10数種。日本での栽培は明治以降で西洋バラが輸入されてからで、それ以前は自然交雑のものや中国原産の数種が栽培されていただけでした。逆に世界ではローマ時代以前からすでに利用されていた。食べ物、飲み物、香料として利用し、さまざまな病気を楽にするものとして使われ、また愛の表現に使われた。ローマ時代ではバラ水と呼ばれる水にバラの香りをつけたものや、他の植物と編んで頭に載せ酒宴の際にかならず付けて参加していた。裕福で優雅さを表現すためにベッドはバラの花びらで埋め尽くし床や椅子にも花びらを散らし、さらにはワインに浮かべたり、サラダとして食したり、前途のバラ水や香水、軟膏などを作った。名誉、沈黙、秘密の象徴である白バラが宴会のときに天井から吊るされていると、すべての客は秘密を守ることを誓っていると確信しいろいろな話をした。この習慣より「バラの下で」(sub rosa、under the rose)が秘密にとかひそかにという意味になった。バラの人工交配の本格化の歴史は意外にも浅くナポレオン一世の皇后ジョセフィーヌがバラ園を作った19世紀初頭頃でまだ200年ぐらいである。 | |||
Rosaの意は「赤い」というギリシャ語のrhodon よりきており、ロサ・ガリカの深紅の花を指しているらしい。 | |||
栽培バラの系統について | シュラブ・ローズ(S) 〔やや高性の潅木性のバラ〕 | 1.原種 | サンショウバラ、ナニワイバラ、モッコウバラ |
2.原種と園芸種との交雑種 | ハイブリット・ルゴサ、ハイブリット・スピノシシマ、ハイブリット・モスカータ | ||
3.園芸品種との交雑種 | 雑多。日本ではHTローズやフロリバンダで高性のものを指している。 | ||
4・古典園芸種 | ガリカ(G)、ダマスク(D)、アルバ(A)、ケンティフォリア(C)、モス(M)などの19世紀にはいるまでの高性種。 | ||
ブッシュローズ〔株立ち性のバラ〕 | 1.古典園芸種 | ハイブリットティー種成立以前の色々な系統。 | |
2.現在の園芸種 | ハイブリット・ティー(HT)、グランディフローラ(Gr)、フロラ・ティー(FT)、フロリバンダ(F)、ポリアンサ(Pol)、ミニアチュア(Min) | ||
つるばら | 1.ランブラー(R) | 19世紀から20世紀初頭にかけてハイブリット・チャイナ系やノアゼット系の園芸種にノイバラが交雑されて作られた半つる性バラ。中輪房咲き。5〜6月の一季咲き。 | |
2.ラージフラワード・クライマー(LCl) | ランブラー成立に遅れて、ティー、ハイブリット・パーペチュアル、ハイブリットティーなどの系統との交雑により作られた中大輪の系統。古い品種は一季。だが新しい品種は四季咲きになった。 | ||
3.HTのつる性枝変わり(ClHT) | 現在のつるバラ。形は元の種類と同じだが四季咲き性が多少弱くなる。元の品種の名前の前に「クライミング」とつけて呼んでいる。 | ||
4.フロリバンダのつる性枝変わり(ClF) | |||
上とは違う分け方 | ワイルドローズ | 品種改良されていない野生のバラ | |
オールドローズ | センティフォリア、チャイナ、ダマスク、ガリカ、ハイブリット・パーペチュアル、モス、スイート・ブライア、ティー、ポリアンサなど | ||
モダーンローズ | 現代育成系統 | ハイブリットティー、フロリバンダ、シュラブローズ及びその一系統イングリッシュ・ローズ、ミニ・ローズ、グランドカバー・ローズなど。 |